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珍北海道紀行 ROADSIDE HOKKAIDO

      
 

楓駅に行ってみた!! 楓集落自転車探索編お知らせ


 楓駅を折りたたみ自転車で出発。
 昔、楓その山奥の登川まで線路は伸びていたが、石勝線開通で新しく線路が付け替えられ登川までは廃止された。楓、登川には炭鉱があって石炭輸送で繁栄したが、昭和62年に閉山している。今回は、楓に残るその遺構を訪ねるのも兼ねている。

 

 まずは楓駅前の先ほどのバス亭の時刻が気になるところだ。するとバスは1日6本あり、そのうち赤い枠のは日曜、祝日、第2第4土曜日運休、行き先の△は札幌行き急行バスに接続するダイヤであった。ちなみに、清水沢は夕張市では人口が一番多い地域で、石炭歴史村はJR夕張駅がある場所である。

 JRが発車した7時2分から18分後にバスは出発(今日は遅れてきたけれどね)するのだから、この地域で清水沢、夕張駅方面に行くのであればバスを使うのは自然な成り行きとなるだろう。しかも6本もあり便利だし…。と記載してたが、2017年10月にこのバスは廃止された。

 

 バス停を過ぎるとすぐ国道の旧道が分かれる。バスもこちらを走るのだ。ここまででは触れていないが、楓の駅前には改良と書かれた住宅が何棟か並び、登川郵便局まであるのだ。2021年現在、この住宅もほとんど住人はいない様子。

 

 旧道の改良住宅の向かいには、つぶれた「夕張市民生活協同組合 登川3区店」がある。その先には「楓炭山橋」と書かれた橋がある。その橋の向こうにはコンクリートのホッパー跡がある。

 

 橋の左横には北炭楓鉱発電所跡(事務所としても使われた)がある。橋を渡り近づくが、現在は「石炭ガラス工芸館」という施設で、後に紹介するドライブインの一連の施設であるが閉鎖されているみたいだ。
 また建物の横には「登川神社」がある。ここには楓坑坑口神社というのがあったらしいが、H3年に移ってきた。もちろん山神を祭っているのだが、神様も引越しするんだね。

 

 神社の裏には鶴亀橋があり、橋の下には川は無く山側には楓坑坑口がある。今はコンクリートで蓋されているが、坑口からこの橋の下を通って昔の楓駅方面までトロッコが往来していた。

 

 さらに進むと、消防署の跡(現役かもしれません)があり、その向かいには巨大ドライブイン福屋観光夕張店がある。このドライブインは、当サイトで紹介しているかに神社のある長万部市場というドライブインと経営母体が同じなのである。この巨大な駐車場もかつては多くの車の立ち寄りスポットであったが、道東自動車道の開通後は閉店してしまった。



 旧道を進むと、炭鉱が現役のころはこの道の山側には炭鉱住宅があったようだが、今は建物が無い。ドライブインとバス停の間に初代の石炭の積み出しを行っていた昭和42年までの楓駅はあった。 写真は来た道を振り返ったもの。バス停からは、道は下り坂になる。
 ただし現在はこの辺りに道東道の築堤が出来てしまいこの風景を見ることはできない。

 

 坂には店をたたんだ商店が何軒かあり、旧楓駅前の雰囲気が残っていた。昭和56年までの2代目楓駅前にあった商店、この裏に駅があった模様。
その向かいに「楓生活館」が建ち、また楓小学校跡記念碑と遊具(写真じゃちょっと判りづらい)がある。
 

 楓小学校は明治40年2月に開校して昭和61年3月に閉校した。敷地の横には舗装された道があるので、ちょっと寄り道をする。

 

雑草に道をを塞がれてしまい自転車は諦め、徒歩で先へ進むと道がさらに雑草で覆いつくされていた。雑草を掻き分けると小川が流れていてさらに先に道が延びているが橋も無く渡れないので引き返す。写真の中央の雑草に左右に線になっているところが小川ね。この先に実際の楓小学校があったようだ。

  

小学校跡の石碑に戻り、橋を渡り旧道を進むと道路は本来真っ直ぐだったのを曲げられている。奥に見える赤い屋根の向こうが楓の集落である。現在の楓駅からは1キロ以上離れており、石勝線は集落を高架で抜けている。その下に楓市街のバス停がある。



 バス亭が集落にあるのに、あえてひらけていない楓駅まで出て鉄道に乗る人はまずいないであろう。

 

 集落は20戸くらいはあるので、人気はある。集落の奥にはから川を渡って行く廃墟が眠っている。炭住だったのかな?橋がボロいので近寄らないほうが無難だね。

 

 楓の集落には神社もあり、境内は草も刈ってあるので整備されている。

 

 山に沿って坂を上る道を進むとお寺があり、お墓や炭鉱で亡くなった人々の殉職者慰霊碑がある。お寺の横は石勝線がよく見える。持参した時刻表を見ると特急がやってきそうなので、ここで買っておいたおにぎりを食べた。すると「とかち2号」札幌行きがやって来た。



 坂を下り集落に戻り線路をくぐり、現在の国道274号で新夕張駅まで戻る。
 線路はトンネルで新夕張へ行くのに対し、国道はここから紅葉山まではS字に蛇行する川を橋で渡りながら進む。

 

広くなった国道には歩道も整備されていたのでこちらを走り、自転車もスピードを出しと気持ちよいのだ。そんなこんなでブリヂストンのトランジットライトというこの自転車に、「ハヤカゼ」号という名前をつけてやる。自転車を漕ぐと風も気持ちよいのだ。

 

 やがて夕張川を渡りセイコーマートが現れ、紅葉山の集落に到着した。
 新夕張駅に着き、楓駅訪問の探検も終了なのである。

 楓駅を訪問して、国道を走るバスがほぼ同時間帯に設定されているので、この駅の存在する価値は無いような気がした。お客さんの乗降をしないで列車交換をするだけならば維持管理するお金も、多少は減るだろうしね。
 もう楓駅は、駅としての使命を終えたといえよう。2003年1月現在、これからもこの駅を機能させ、朝1本の折り返し列車を走らせ続けるのであれば、それはJR北海道の趣味としかいえないのではないだろうか?。

 そんな楓駅だったが、2004年(平成16年)3月13日 旅客営業廃止で、信号場となった。


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